日本から持ってきたコンタクトレンズの保存液がそろそろなくなりそうなので、ドラッグストアへ行った。
ずらりと並んだ保存液を前に、不安がよぎった。どのパッケージを見ても、"すべてのソフトコンタクトレンズに”と書いてある。
たくさん商品があるのに、ハードコンタクトレンズ用の保存液がない、ように見える。
保存液は、あと5日も持ちそうにない。慌てて、店員さんに「ハードコンタクトレンズ用の保存液は置いてませんか?」と聞いてみたが「ハード? なんじゃそりゃ」という言葉に戦慄を覚えた。
海外旅行に行くと、ドラッグストアとスーパーマーケット(その国ならではの驚くような商品が並んでいて、国民性がかいま見られる気がして、とても楽しいのだ)に、なるべく立ち寄るようにしているので、アメリカのドラッグストアなら何でも揃っていると思い、簡単に見つかるのではないかとタカをくくっていたのだ。
コンタクトレンズは、一時帰国時に日本で作ったものなので、アメリカのコンタクトレンズ事情を調べてこなかったことが悔やまれた。今更ながら、インターネットでハードコンタクトレンズの保存液を調べてみる。
まず、第一に、アメリカではソフトコンタクトレンズが主流らしい。
第二に、ハードコンタクトレンズという言葉で検索しても、保存液が見つからない。しつこく調べていくと、どうも"Rigid Gas Permeable contact Lenses"というのがハードコンタクトレンズに相当するらしい。
メモを握りしめて、再度、ドラッグストアに行くと、いちばん下の段に追いやられて、"Boston Simplus"というパッケージがあった。"For Rigid Gas Permeable contact Lenses"と書いてある小さなボトルのパッケージを握りしめ、不安ながらも小さい説明の英文を読んでみた。どうやらこれらしい。確信をもてないので、Cにも読んでもらう。
「あ、これで大丈夫じゃないの」というのんびりとした相づちに、拍子抜けした。
とうとう目当てのものを見付けることができたようだ。
よもやコンタクトレンズの保存液で苦労するとは、夢にも思わなかった。
アメリカ暮らしには、まだまだ修行が必要だ。。。